昨日のように冷たい風が吹くわけでもなく、穏やかな天気の中、浪速中学校・第51回卒業式が挙行されました。凛とした雰囲気の中、立派な振舞の3年生がそこに居ました。あまりに素晴らしく成長してくれた姿に心に熱いものがこみ上げてきました。やはり、浪速中学校の生徒はみんな素晴らしい生徒揃いであると実感した一日でした。
神前奉告の儀から始まり体育館で一人一人に卒業証書を手渡すことが出来、非常に幸せを感じることが出来ました。学校長として以下のような式辞を述べさせていただきました。冬の寒さが残りつつも、やわらかな陽射しが差し、春の訪れを感じる、この佳き日に、学校法人浪速学院
浪速中学校・第51回卒業式を挙行できますことは、卒業生はもとより、在校生、教職員にとりましても大きな慶びであります。
まず、ご来賓として浪速高等学校・浪速中学校PTA会長
坂中真二様をはじめ、PTA役員の皆様にご臨席を賜り、生徒たちの門出に華を添えて戴きましたこと、壇上からではございますが、厚くお礼申し上げます。
保護者の皆様、本日はお子様のご卒業、誠におめでとうございます。中学生は、心も身体も大きく成長する多感な時期で、ご心配の種が尽きなかったのではないでしょうか。それだけに、本日、立派に成長された姿を目の前にして、感慨もいかばかりかとご拝察申し上げます。
この3年間、教職員一丸となり、「生徒たちの安全、そして学びの保障」ということを第一に、教育活動に取り組んで参りましたが、至らない点も多々あったかと思います。どうかご容赦をお願い申し上げますと共に、本校にお寄せ戴きました、暖かいご支援、ご理解、ご協力に対し、心より感謝申し上げます。
さて、122名の生徒の皆さん、卒業おめでとう。「中学校3年間」という大切な青春時代、この素晴らしい環境の浪速中学校で過ごし、大きな志をもって日々努力を行い 今、卒業の瞬間を迎えています。
かけがえのない仲間とともに、全力で駆け抜けた中学校生活でしたね。今、皆さんが手にしている卒業証書には、様々な思い出が刻み込まれていることと思います。
クラブ活動では、勝利を目指し、チームの仲間とともに練習に打ち込んだこと。決して平坦な道ばかりではなく、躓いたり、悩んだりしたこともあったことと思いますが、その一つ一つが中学校時代の貴重な経験として、将来、生きてくることでしょう。
クラスが一つにまとまっていく「合唱コンクール」や「浪速祭」、縄文杉や白谷雲水狭を目指す「屋久島修学旅行」といった「中学校生活のハイライト」とも言える行事を通じて、皆さんは友人との絆を深め、多くのことを学んでくれました。
皆さんは、コロナ禍を経験し、「何気ない普通」ということが、どれほど尊いものであったかに、気が付いたのではないでしょうか。
浪速中学校は、神社神道を建学の礎として、大正12年に開校された「旧制浪速中学校」をその前身として歴史を刻んできました。そして昨年度100周年を迎えました。今年度はNEXT100としての新しい浪速の歩みを始めました。君たちはそういった節目の年に本校に在籍し卒業を迎えます。ご両親をはじめ、お世話になった多くの方々への感謝の気持ちを持つことが、浪速の伝統を引き継ぐことにつながります。
そして皆さんが歩み出した新しい時代は、変化の激しい時代になることは間違いありません。しかしそのような時代だからこそ、人間にしかできないこと、「人を尊敬すること」「人を思いやること」「感謝の心を持つこと」など、道徳の授業を始めとして、浪速中学校で学んだ人間としての魅力を磨いていってください。
このことは、木村理事長・学院長先生が、一斉参拝などの講話で述べられている「今を一生懸命に生きる」「今日という日を大切に生きる」という神社神道の教えに通じることでもあります。
人生が終わった後の安寧を願うのではなく、今まさに生きているこの一瞬一瞬を必死になって生きることで充実した素晴らしい人生を送れると思っています。それができてこそ、その後の安寧がもたらされるものであると私は考えます。このことをしっかりと自覚し、今後の人生をしっかりと生き抜いていただきたいと思います。
朝礼でいろいろな話をしましたが、最後に今日はこの言葉を卒業式に送りたいと思います。その言葉は、「君子に九思あり」という言葉です。
君子というのは立派な人という意味です。その立派な人が心がける九つのことがあるという言葉です。1つ目は、「物事をしっかりと見る」ものを見るときは、集中してそのものの本質までも理解するように見なさい。2つ目は、「人の話はしっかりと聞く」人の話を中途半端に聞いたり、話の途中で遮って自分の話をしたりしないこと。3つ目は、「表情は常に穏やかに」、4つ目は「態度は上品に」、5つ目は「言葉は丁寧に」、6つ目は「仕事は丁寧に」君たちでいうと、「勉強は丁寧に」ということですね。7つ目は「わからないことはきちんと聞く」中途半端な理解は禁物です。聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥という言葉もありますね。8つ目は「意味なく怒らない」どうしても必要な時以外は怒らない。最後に「道徳に反して利益を追求しない」人をだましたり、相手が間違っているからと言ってそれに便乗して得をしようなどとは思ってはいけない。という九つのことです。一つ一つは簡単なことですが、これらすべてを常にできるかというとかなり難しい。こういう何気ないことがしっかりとできる人間になってほしいと思います。
君子と呼ばれる人間になるためには、しっかりとした基礎学力も必要です。皆さんが、これから、何か物事を判断したり、選んだりしなければならない時、中学校そして高等学校で学ぶ全てのことがらが、その判断・選択の基準として生きてきます。
中学・高校で身につけた基礎学力が、皆さんの「人生を作る」財産になります。毎日の努力の積み重ねが、「将来の皆さん」を形作っていくのです。一生懸命取り組んでください。
名残は尽きませんが、いよいよお別れの時です。3年間、皆さんと思い出を共有できたこと、とても嬉しく思います。
もし、高校に進学して、何か困った時、相談相手が必要な時は、遠慮なく、皆さんの母校・浪速中学校を訪ねてください。
皆さんの輝かしい未来に夢を託し、式辞といたします。
式終了後、PTAの皆様より、卒業記念品の贈呈、心のこもった謝辞、そして花束をいただき終了となりました。
明日からは3年生が卒業し、少し寂しくなりますが、修了式及び新年度に向けて気を引き締めて頑張ってまいります。