2022年10月29日土曜日

校外施設見学ツアー

 令和5年度の入試関連行事として「校外施設見学ツアー」を実施いたしました。本校は文武両立をモットーとする学校です。様々な校外施設についてもそのモットーが生きています。

  本日は「文」の代表として、千早赤阪村の宿泊学習施設『多聞尚学館』を、「武」の代表として、堺市美原区の多目的総合グラウンド『高天原スポーツキャンパス』をご見学いただきました。

多聞尚学館(正面)

多聞尚学館(側面)

多聞尚学館 清明寮

 多聞尚学館は、当時廃校になっていた千早赤阪村立多聞小学校を本校が譲り受け、中・高生向けの宿泊学習施設として大規模なリニューアルを施した施設で、2009年の開館です。木村理事長・学院長による浪速改革の象徴的な施設です。

乾坤一擲ドリームフィールド

産土孔球倶楽部

浪速八咫烏庭球倶楽部

 高天原スポーツキャンパスは、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールがフルピッチで取れる人工芝グラウンドに加え、陸上競技トラック、テニスコート5面、更に今年1月にはゴルフ練習場も加わった総合グラウンドです。

 参加された保護者様からは「グラウンドの美しさに感動しました」「泊まる部屋やグラウンドの感触を知ることができ、色々とイメージできました」「施設が広く立派でびっくりしました。案内や説明も丁寧でよかったです」「学校からの距離や環境もよくわかりました」といったご感想をいただきました。

 時間の関係で、本日はご覧いただけませんでしたが、その他の校外施設としては、野球専用グラウンド「ふくろうベースボールスタジアム」、中学生専用の「多聞農園・果樹園」「多聞楽舎」などがあります。

多聞尚学館にて社会科特別授業

 皆さん、人の生き方を豊かにするのは学力だけではありません。学力とともに、いやそれ以上に、協調性、忍耐力、好奇心といった能力(非認知能力と呼ばれます)が必要になってきます。そして非認知能力が高まるにつれ、学力も向上してくる。つまり学力は生徒個々の生き方に引っ張られてついてくるものなのです。学校は生徒たちに学力プラスこの非認知能力もつけてやる責任があります。教科指導だけでなく、学校行事、クラブ活動、ホームルーム活動、生徒会活動などの持つ意味は大きいのです。

 校内であれ校外であれ、すべての施設・設備は生徒たちの生きる力を育むため。しなやかで心豊かな頼もしい生徒を育てるためにあるもの。これからも教育内容の充実とともに、教育環境の拡充を図って行きたいと思います。

  本日はありがとうございました。



2022年10月21日金曜日

あかりの日

  昨日2学期中間試験が終了し、本日より答案返却が始まりました。多くの教員が、定期試験でも “デジタル採点” を取り入れているため、採点業務も以前に比べかなり効率化されています。

デジタル採点


一人ずつコメントを添えて答案返却

 さて生徒の皆さん、試験結果はどうでしょうか。2学期中間試験は1学期末試験からの日数も多く試験範囲も広くなり、準備も大変だったと思います。ただ、良くない結果だったとしても、そこから伸びて行く生徒とそうでない生徒は、試験後の行動で決まります。「なぜあんなに頑張ったのに点数が取れないんだろう」と謙虚に反省し原因を考え、次につながる努力を続けてください。

「世界のホンダ」の創業者、本田宗一郎氏は次のような言葉を残しています。

『私にとって成功とは、99%の失敗に支えられた1%である』

 やる前から出来ないと諦めていては、向上の可能性はゼロです。教科書・ノートとChromebookを持って、さあ復習スタートです!

 さて、成功と失敗について同じ言葉を残しているのが、アメリカの発明王トーマス・エジソンです。白熱電球の発明で有名ですね。エジソンは今から約140年前、電球を安定して点灯させるため「電球内の発光部分、フィラメントの素材は金属」という固定観念にとらわれず、金属以外で6000種類もの素材を試し、すべて失敗に終わっても屈することなく探究を続け、50日間もの長時間点灯を可能にした「京都の竹」と出会うことになります。竹だけでも1200種類も試した結果だそうです。

 何事も小さなことの積み重ねです。試行錯誤の繰り返しが成長につながります。

 エジソンの名言です。『天才とは1%のひらめきと99%の努力である』

 本日10月21日は、エジソンの白熱電球実用化を記念して、「あかりの日」と定められています。


2022年10月13日木曜日

10月の中学校朝礼

  皆さんは「お祭りのお酒」という話を聞いたことがありますか。今から話しますのでよく聞いてください、そして何かを感じ取ってください。

 フランスのある村では、毎年実りの秋になると、収穫を祝うお祭りが行われていました。そのお祭りでは、毎年お酒が入った大きな樽を用意して、みんなで盛大に乾杯をしてお祝いをしていました。

 ところがある年、農作物が不作で、お祭りのお酒を買うことができませんでした。村人たちは話し合い「みんなの家にあるお酒を一人一杯ずつ持ち寄って、樽の中に入れるようにしよう」となりました。

 待ちに待った村祭りの日が来ました。毎年のように樽のお酒が村人たちに配られ、みんなで乾杯を行いました。するとどうでしょう。祭りの会場は静まり返りました。全くお酒の味がしないのです。

 ある男が叫びました。「水だ!」

 みんながお酒を入れたはずなのに樽の中身は水でした。村人たちは互いに顔を見つめ合いました。

  物語はここまでです。

 みんながお酒を入れるのだから自分一人くらい水を入れたって分からないだろう。結局、村人全員が同じように考えていたのでした。

 自分一人くらいルール違反しても平気だろう、という生徒が多くなると、クラスも学校も次第に崩壊してしまいます。よりよいクラス、よりよい学校にするためには、一人ひとりがして良いこととダメなことの判断ができるかどうかにかかっています。

 3月になれば3年生は卒業し、新1年生が入学してきます。全校生徒400名、ここにいるこのメンバーで一緒に過ごすのも、残りあと5ヵ月足らず。来年の3月に「最高のクラスだったなあ」「浪速中学最高」と言えるように毎日を過ごしてください。浪速祭と体育大会、みんなが頑張ってくれたお蔭で無事終えることができました。これをきっかけとして、あらためて心がけてほしいと思います。決して「村人たち」にならないようにしてください。


 さて、早いもので中間試験4日前となりました。学習計画を立てておかないと時間はあっという間に過ぎてしまいます。逆に言うと、きちんと計画を立て丁寧に過ごすと、時間はゆっくりと流れます。家庭学習日の15日(土)と19日(水)を有効に使ってくださいね。




2022年10月8日土曜日

第15回 体育大会

 【開会式 挨拶】  

  皆さん、おはようございます。

  本日は天候にも恵まれ、無事に体育大会の開会式を迎えることができました。昨年、一昨年は無観客で実施しておりましたが、本日は、ご来賓としてPTA会長様をはじめ多くの保護者の皆様にもご来校頂き、生徒の皆さんの成長した姿をご覧いただくことができること、非常に嬉しく思います。



  ただ、コロナは終息したわけではありません。できる限り密集を避けるため、中止にした競技種目もあります。消毒や競技の時以外のマスク着用は徹底してください。


 さて、皆さん、先月お話しした「跳ぼうとしないノミの話」を覚えていますか。あのノミのように、頑張る仲間の姿を見ても反応しない無気力な生徒にはならないでください。結果はどうあれ、今この時、仲間と共に、全力で努力することが大切。一生懸命取り組む姿は尊いものであり、だからこそ感動を呼ぶのです。先ほど「密集を避ける」と言いましたが、仲間同志の心と心は密であってほしいと思います。どの団も協力し合って優勝を目指してください。素晴らしい体育大会にしましょう。 

 それでは楽しい1日を過ごしてください。




【閉会式 講評】

  皆さん、お疲れ様でした。 

 皆さんの一生懸命な姿、全力を出し切ったすがすがしい表情を見ていると、本当にうれしくなりました。

 開会式でも言いましたが、3年ぶりに保護者の皆様が見守ってくださる前での実施となりました。

 生徒たちも無意識の内にそのことを敏感に感じ取っていたようで、練習ではなかなか見せないような笑顔、溌剌としたパフォーマンスを見せてくれました。集団演技は男女とも完成度が高く見事でした。


 最後に、生徒の皆さんは、本日の体育大会が多くの方々の協力と応援により実施できたということを忘れてはいけません。

理事長学院長先生以下、ご協力頂いた多くの先生方、ありがとうございました。            早朝より、入場門を建ててくださった校務員さん、ありがとうございました。               体育大会を盛り上げてくれた放送係の生徒たち、ご苦労様でした。         昨日、テント張りや椅子運びを手伝ってくれた生徒たち、とても助かりました。     万一のために1日中待機して頂いた保健室の先生方、ありがとうございました。

そして何より、準備期間からリーダーシップを発揮し、1,2年生を引っ張ってくれた3年生。見ていてとても頼もしかったですよ。本当にありがとうございました。

 今日の体育大会が、生徒の皆さんにとって、また観戦いただいた保護者の皆様にとっても、かけがえのない思い出になることを願って、閉会の挨拶といたします。ありがとうございました。



2022年10月1日土曜日

一年の折り返し

 「一年の折り返しの日」という「記念日」があり、7月2日がその日に当たるそうですが、学校ではやはり「折り返し」は10月1日と感じます。本日の一斉参拝、生徒の皆さんは何を想ってお参りしたでしょうか。令和4年度もすでに半分過ぎてしまったと、不十分な半年の成果を悔やむのではなく、ここで一旦リセットして、心機一転後半戦に向け決意を新たに再スタートしてほしいものです。


 さて、先日令和4年度の文科省・全国学力学習状況調査の報告書が届きました。今年は、国語・数学・理科の実施でしたが、理科の結果に関して興味深い記事がありました。

 「タッチパネルの反応が水に関係しているか」という課題に対して、実験に必要なものを二つ選ぶという出題に、78.8%の生徒が「乾いたティッシュ」と「湿ったティッシュ」を選び正解しました。毎日触れるスマホのことだからでしょうか、非常に高い正答率を出しましたが、一方、エネルギーの分野では正答率は国語、数学よりも低く50%を下回りました。実験や観察で得られたデータを分析したり活用したりすることが苦手のようです。感染予防のため、どの学校も実験・観察は控え気味で、週1回以上実施している学校は4年前に比べ18ポイントも減っています。本校も実験の回数は減っているとのこと。コロナ禍がこんなところにも影響を与えていました。

本校 化学教室

本校 生物・物理教室

 それに対し増加していたのは「スマホに触れる時間」。中学3年生の76%が、SNSや動画(学習やゲームを除く)を1日1時間以上見ているという結果が出ました。予想されたことですが、SNSや動画に接する時間が長いほど、正答率は下がる傾向にありました。学校外(家庭)でのスマホの適切な使い方について、継続的な指導が必要であると再認識いたしました。