2020年10月30日金曜日

みんなで情報モラルを考えよう

  今回の人権教育ホームルームでは、「インターネットと人権」を取り上げました。SNSが急速に普及し、他人の人権やプライバシーを侵害してしまったり、自分自身がネットトラブルに巻き込まれ被害者になってしまうこともあります。

 学習指導要領にもあるように、インターネット社会においての「情報モラル教育」も充実させていかなければなりません。ICT教育においては全国の先頭に立つと自負する本校の大きな責務でもあります。

 さて、本日使用した教材は本校の人権教育推進委員会による手作り教材です。中学生が陥りやすいSNSの問題点を具体的に取り上げ、他の生徒の意見にも耳を傾けながら自分の考えを整理できるよう工夫されています。1年生の授業を参観させてもらいましたが、SNSが抱えるリスクについて皆さん積極的に発言していました。




 今回はホームルームの時間を利用しましたが、今後は道徳の時間や、例えば毎日の朝・終礼に少し時間を割くなど、日常の教育活動の中でも指導を継続して欲しいと思います。


2020年10月26日月曜日

中学総合学力調査

  24日(土)、六年一貫コース・2,3年生が「中学総合学力調査」を受験しました。

 新しい学習指導要領への移行が始まり、来年1月には初めての「大学入学共通テスト」が実施されます。学力の三つの柱が示され、特に十分な知識を基礎とした「思考力・判断力・表現力」が重視されています。全ての大学入試で何らかの学力試験が課されるようになり、小論文や自己推薦文において「思考力・判断力・表現力」が問われることになります。

 この中学総合学力調査は、知識の定着という観点よりもむしろ、どの程度「思考力・判断力・表現力」が身に付いているかという観点によって評価されます。英語の場合、自分の考えやその理由を英語で表現する力。また数学なら文章やグラフなどから情報を読み取り、図形や数の性質を利用して判断する力が評価されます。

 さらに、国語・数学・英語に加え「教科融合」という教科が設定されているのが特徴で、これは今までに学んだ各教科の知識や考え方を組み合わせたり、“教科横断的”に使えるようになっているかが試されます。例えば、一見国語の文章題のようで、設問は文中の歴史的知識を問う、といった問題です。25日の朝日新聞にも “教科横断型問題” の記事が出ていましたので以下に紹介します。

 今年12月に地球に帰還予定の探査機「はやぶさ2」を例に考えてみましょう。はやぶさ2は2014年に鹿児島県種子島宇宙センターから打ち上げられました。なぜ、種子島に宇宙センターがあるのでしょうか。これにはまず、理科の知識が必要です。打ち上げ場所は赤道に近ければ近いほど、地球の自転エネルギーを多く利用できることなどから効率がいいのです。ではなぜ、沖縄県ではないのかといえば、設立を決めた当時、沖縄は米国の統治下だったからです。これは社会の知識です。

 常に時事ニュースに関心を持ち、疑問箇所はすぐに調べて解決する、という態度が望まれます。

 いつも話しているように、生徒の皆さんは試験を受けっ放しにするのではなく、振り返りを行うことが重要ですが、教員側も振り返りが必要です。学習指導要領が変わったからといって自動的に教育の中身が変わるハズがありません。教員自身も変わらなければなりません。後日返却される結果に向き合い、日頃の授業が「思考力・判断力・表現力」を育てるものになっているのか、アクティブラーニングが狙い通りの効果を上げているのか検証する良い機会と捉えて欲しいと思います。

2020年10月23日金曜日

漢字検定

  今日の放課後は、漢字検定を実施しました。本校では希望者受験という形で年3回実施しており、今回も多くの中学生が挑戦しました。

 「卒業までに3級取得」を合言葉にしていますが、前回までに既に取得し、今回は準2級、2級に挑む優秀な生徒も多数います。ぜひ合格を勝ち取り、中学校全体の牽引車になって欲しいと思います。

 漢検取得を奨励するのは、入試や就職で有利になるから、という理由もありますが、漢字力が基礎学力の土台となるからです。自分の考えを論理的まとめて主張したり、新しく専門的な分野を学ぶ時に漢字力は効いてきます。

 漢字力が弱いと言われるスマホ・パソコン世代だからこそ、中学時代にしっかりとした漢字力を身につけてください。

 全校朝礼での合格者表彰、楽しみにしています!

2020年10月20日火曜日

教育実習が始まっています

  12日より教育実習が始まっています。浪速中学校卒業生4名を含む10名の卒業生が3週間の実習に臨んでいます。

 本校では例年6月に実習生を受け入れておりましたが、コロナ禍による学校休業のため10月受け入れとなりました。

 今年は学校休業が長期に及んだため、どの学校も「生徒の学びを保障すること」に重点を置いた教育活動を実施しており、従来通り教育実習生を受け入れることが困難な状況も生まれています。そのため令和2年度に限った特例として教員免許法が改正され、教育実習の全部又は一部を大学での実習で代替可能等の措置が取られています。

 ただ、学校現場での実習を通してしか得られない体験もあり、実習生の皆さんにとってこの3週間が充実したものになることを期待します。


 ともあれ、卒業生が我々と同じ教師という職業を志してくれるというのは本当にうれしいことです。

 大阪府教育長の言葉ですが、「仕事を英訳すると、“Labour(他者から強制される仕事)” “Work,Task(一定の報酬を得ながら、自分の意志で選ぶ仕事)” “Calling(自らの喜びとできる、天職)” がありますが、教員という仕事は限りなくこの “Calling” に近づくことのできる仕事だと考えています」

 その通りだと思います。辛いこともありますが、その何倍もの喜びがあります。教育実習は教職への第一歩です。

 実習期間中、しっかり学んで、そしていっぱい感動して、教育に対する想いをさらに熱くしてほしいものです。

2020年10月13日火曜日

クリーンアップ作戦

  昨日、本校奉仕活動の一環として、恒例の近隣地区清掃活動を実施しました。名付けて「クリーンアップ作戦」

 生徒たちが利用する南海高野線我孫子前駅、JR阪和線杉本町駅・我孫子町駅から学校までの通学路を、生徒会役員、クラス委員など約40名の生徒・教員にて実施しました。教員は安全面の配慮から同行しておりますが、あくまで主体は生徒たちです。

 日々生徒たちは活動時間の多くを学校で過ごしており、ある意味では生徒たちは「この地域の住民」とも言えると思います。時には地域の皆様にご迷惑をおかけすることもあり、共に生活する住民の一員として、地域活動に協力するのも意義のあることです。


 活動を通して、町の美化が保たれているのは多くの方々の協力があることを知り、自分たちも貢献していることを実感することで、奉仕の精神を養ってほしいと思います。そしてこのような体験を積むことが、大きな意味で「人間としての生き方」にもつながっていきます。

 今後も大切にしていきたい行事の一つです。

2020年10月12日月曜日

生徒会役員 新執行部スタート

 本日の朝礼にて、令和2年度後期・令和3年度前期の生徒会役員認証式を行いました。10月1日、2日に立会演説会及び投票を実施し、本日の認証式をもって正式に7名の新体制がスタートしました。もちろん2年生が中心ですが、1年生が3名も入ってくれています。入学してまだ半年余りで、生徒会役員として学校のために尽くそうという心意気、うれしいことです。



 演説会では「あいさつ運動を実施したい」「心が和むような生徒会新聞を発行したい」「学校行事をもっと活性化したい」「浪速中学が大好きなので学校の役に立ちたい」など、全員が抱負と決意を述べてくれ、それぞれの熱い想いが伝わってきました。みんなの前で自分の考えを述べるのは勇気が必要だったと思います。とても立派な態度でした。

 生徒会活動が活発な学校は間違いなく“Good School”です。生徒と先生方の距離が近く、全校生徒がどの学校行事にも積極的な印象があります。

 新役員の皆さんは、初心を忘れず、仲間を大切にし、先生たちが気付かないような視点で学校をよく見てよく考えて、「自分たちが学校を動かすんだ!」くらいの意気込みで浪速中学校をさらに良い学校に発展させていってください。

新執行部

 最後になりましたが、旧役員の皆さん、1年間本当にご苦労様でした。今年はコロナ禍のため長期の学校休業期間があり、また中止になった行事も多く、思い描いていた生徒会活動もし辛かったことと思いますが、この1年間皆さんが生徒たちのリーダーであったことは間違いありません。皆さんの頑張る姿にあこがれて立候補した新役員もいるのですよ。本当にありがとうございました。

旧執行部

 卒業まであとしばらくの間、後輩たちの頑張りを暖かく見守ってやってくださいね。 




2020年10月6日火曜日

体育大会準備

  体育大会まであと4日となりました。コロナ感染症対策として、若干規模を縮小して実施しますが、準備作業はほとんど変わりません。

 グラウンドのライン引き、入場門作成、各団旗・生徒会旗の作成、さらに今年は感染対策としてゴム手袋の準備などなど連日放課後の作業が続いています。最後の体育大会となる3年生が率先して頑張ってくれており頼もしい限りです。体育大会に限らずどんなことでも、縁の下の力持ちになって、陰で努力・苦労してくれている人たちがいるのです。生徒の皆さんに、先生方が「常に感謝の気持ちを忘れず」というのはこのことなのですよ。


 最大の見せ場である「男・女集団演技」の練習にも熱が入っているようです。


 10日の天候が気になってきました。台風14号が西日本に迫っているとのこと。荒天の場合は、10月14日(水)に順延します。


〈保護者の皆様へ〉

   体育大会の様子をリアルタイムで配信させていただきます。“URL、QRコード”を      Classroomにてお伝えいたしますので是非ご覧になってください。

 (荒天順延の場合は14日に配信 いたします)

 


2020年10月1日木曜日

第2回 教職員人権研修会

  本校は人権教育を重視しておりそのための教員研修として年2回の研修会を実施しております。今年は春季には「ハラスメント」をテーマにした研修を行い、今回は弁護士の仲岡しゅんさんをお招きし「ジェンダー・セクシュアリティーを巡る人権課題」というテーマで講演をお願いしました。

 仲岡しゅんさんは、男性として生まれた女性弁護士で、自らトランスジェンダーであることを明らかにし、弁護士業務の傍ら、関西大学客員教授も務められ、またMBS「ミント!」のコメンテーターとしても性に関する諸問題について精力的に発言されています。

 自分がLGBTであることを公言する生徒も増えているとのことですが、やはりいじめや差別につながることを避けるためカミングアウトできない生徒も多いと思われます。LGBTの生徒たちがいじめや差別を受けないようにするためには、まず教員が正しく理解することが不可欠です。


 本日の研修では、

1.アイデンティティの変遷

2.日常生活とトランスジェンダー

3.学校とセクシュアルマイノリティ

4.就労とトランスジェンダー

5.家庭とセクシュアルマイノリティ

6.セクシュアルマイノリティと制度(法律・条例)

7.子どもとセクシュアルマイノリティ

などをテーマにお話いただきました。日常生活・学校生活での問題点や法律的観点など、実際に経験された豊富な事例をもとに幅広くご教示いただきました。時間の関係で質疑応答の時間が十分に取れませんでしたが、どうしてもアドバイスを頂きたい、ということで、終了後控室までやってくる教員もおり、この問題に対する教員の意識の高さを感じました。

 時間の経つのを忘れる中身の濃い、かつ楽しい講演をありがとうございました。