2021年12月21日火曜日

生徒による授業評価

  今年も生徒による「授業評価アンケート」を実施しました。専任・講師を問わず、全教員の授業内容を、授業を受けている生徒全員が項目別に評価します。結果はすべて教員に還元され、今後の授業内容の向上に役立ててもらいます。

 評価項目は「授業レベル」「授業進度」「説明」「板書」「Chromebookの活用」「電子黒板の活用」の6つで、選択肢それぞれの文言にも工夫しています。

 ベテラン教員も新人教員もこの結果は真摯に受け止めなければなりません。生徒たちは5段階で評価しますが、教員間でスコアを競うような性質のものではありません。たった一人の生徒アンケートによって気付くこともあり、教員にとっても貴重な機会と捉えるべきです。

 本校では、教科会議を通してアンケート結果を教科内でも共有するようにしています。教科全体としての指導力向上につなげていきたいと考えています。


2021年12月20日月曜日

2学期 終業式

校長式辞 要旨

 8月26日、大阪コロナ感染者数2,800人余りという過去最多に迫る人数を記録して始まった2学期でしたが、幸いにも本校では一度も学級閉鎖や臨時休校措置を取ることもなく、本日このように無事に終業式を迎えられたことを本当にうれしく思います。日頃から生徒の皆さん、そして保護者の皆様の感染症に対する心構えがしっかりできていたからに他なりません。年末年始も気を緩めず、感染予防を徹底していきましょう。

生徒会長と自治会長が代表となり神前奉告の儀

今年度初めて全校生徒が神社前に整列

 明日から4日間の冬期講習があり全員登校日が続きますが、各学期の終業式は学校生活における節目の日。この4ヵ月間の振り返りを忘れず、反省すべき点は反省し、3学期すなわち次の学年の “0学期” に備えてほしいと思います。

理事長・学院長先生の講話の後、中学生は体育館へ

 さて、皆さんには何度となく「目標の先に夢を持つ。志を抱く」ということを伝えてきましたが、もう少し具体的に言うと「自分の進路について考える」ということがあります。3年生の皆さん、「高校入試で良い成績を収める」というのは間近にある目標のひとつかと思いますが、その先の世界はどこまで描けるようになりましたか。

 1,2年生の皆さんも同じです。今のうちから自分の進路について考えるのです。答えが出ない人がほとんどだと思いますが、そうだからといって考えるのを止めてしまっては逃げているのと同じで成長は望めません。1年生の時は「テストで良い点を取る」という目標どまりだった生徒でも、考え続けておれば、卒業の頃には「○○大学の○○学部に進み○○を勉強し、将来は○○になりたい」というところまで成長するでしょう。人間は他人のこと、他人の夢が気になるもの。しかしながら、夢や志については他人のそれと比較するのはあまり意味がありません。比べるのは過去の自分です。自分の進路についてどれだけ語れるようになっているか。もし今の自分が1年前と何も変わっていないとしたら、相変わらず夢を追うことから逃げているのだとしたら、それは甘えているだけだと思います。

生徒生活部長先生より諸注意

進路教務部長先生より諸注意

 夢を持てば、毎日の勉強や厳しい練習に対しても不平不満が出てこなくなります。夢に向かって歩んでいることを実感できるからです。短い冬休みですが時間はたっぷりあります。ゲームに費やす時間を少しでも「自分の将来を考える時間」に振り替えてみましょう。

吹奏楽部 Popular Stage Contest 全国大会優秀賞

書道部 伊勢神宮奉納書道展 入選

「税についての作文」住吉納税協会 女性部会長賞

 コロナ感染者数はかなり下火になっていますが、オミクロン株という新しい変異種がジワジワと迫っています。全校生徒の皆さんが、感染防止・健康管理に気を付け、令和3年を無事に終え、令和4年が素晴らしい年になることを祈ります。

 それでは元気に1月7日「新春拝賀始業式」で会いましょう。 


2021年12月15日水曜日

いじめ対策 校内研修会

 コロナ禍の影響で、いじめや不登校の問題がまたクローズアップされるようになりました。

 本日午後、教員対象「いじめ対策校内研修会」を開催いたしました。生徒生活指導部長Y先生の提案により、今回の研修は実際のいじめ事案を検討するいわゆる「ケーススタディ」にて実施しました。全教員が担任役・副担任役2人チームとなり、対応方法を検討し発表いたしました。


 いじめ防止対策推進法やいじめ防止基本方針の条文を正しく理解し運用することが重要なのは言うまでもありませんが、具体的な事例を全教員で分析することで、いじめ問題に対して同じ温度で共通認識を持ち、より適切な対応方法がなかったか検討するなど教員団の問題解決能力を養うことを目的としています。本日取り上げたケースの一つは以下のような内容です。

【CASE】仲の良い男子生徒のA君 B君 C君の3人。

    女子生徒Dさんより「A君が他の2人からいじられている」との相談。

    A君は「いつも仲良くしている。嫌なことはイヤと言えるから大丈夫です」と

    言っている。

 これはよくあるケースでいくつかの対応が考えられますが、「大丈夫です」という言葉に引きずられず、「嫌なことはイヤと言える」に注目し、実際A君は嫌なことをされているのでは、という視点を持つことが重要です。どのチームも積極的に討議し発表してくれましたので、活気のある研修会になりました。


 いじめはどの学校でも、どの生徒にも起こる可能性があります。本校も例外ではありません。“いじめセンサー”の感度を上げ、些細な兆候も見逃さず、「いじめは絶対に認めない」「常にいじめられた生徒の立場に立つ」という原則を徹底していきたいと思います。

 また、いじめに対して最も重要な課題は未然防止です。昨日の道徳教育研究会で渡邊教授が述べられていたように、未然防止には道徳教育が大きな力になります。道徳教育、人権教育をより充実させ、いじめが起こりにくい学校作りを進めていきます。


2021年12月14日火曜日

道徳教育研究会

  本日、皇學館大学 教育学部教授 渡邊毅先生をお招きして、道徳教育研究会を実施いたしました。

 本校におきましては、学習指導要領が改訂され、それまで教科外活動であった道徳が正式に特別な教科とされる以前に、理事長・学院長より「これからの中学校教育のキーワードは道徳である。道徳教育を推進せよ」という方針が示され、以来平成24年には道徳教育推進チームを立ち上げ、教育学をご専門とされる、著名な大学の先生方のご指導を受けながら研修を積んで参りました。本日ご指導を賜りました渡邊教授は常にその中心的な存在であられ、浪速中学校の道徳教育における顧問的な先生でいらっしゃいます。

 本校に対するご指導は約10年に及び、今回のように渡邊先生にご来校頂き、本校教員の授業ご参観の後ご高評を頂く形とともに、毎年7月の伊勢ホームルーム合宿では、渡邊先生の道徳特別授業を生徒たちと共に教員も受講させて頂くことで、教員にとりましても貴重な研修の場とさせて頂いております。

 先生の熱心なご指導のお蔭で、道徳教育全国大会で研究発表をさせて頂いたり、文科省検定教科書の執筆に携わる教員も現れ、今や道徳教育は本校教育の三本柱の一つに位置づけるまでになっております。


 午前中は本校教員による公開授業、午後は授業の検討会及び講演をして頂きました。授業に関しては「指導技術以上に、授業に対する教員のひたむきさや真剣さが生徒の心を掴む。生徒はそれを敏感に感じ取る」というご指摘を頂きました。また検討会では「校内研修を実施する際には教員間で共通の物差しが必要であり、それは『学習指導要領』である。学習指導要領をじっくりと読み込むべき」というアドバイスを頂きました。


 講演会は “道徳教育の効果” というテーマでお話頂きました。心理学研究からの検証では「書くこと」「言葉遣いや行動」の重要性について詳しく説明して頂きました。

 実例からの検証では「道徳教育をきちんと実践している学校ほどいじめ、問題行動や不登校が少ない」ということを、具体例・データを示して説明して頂きました。


 最後に渡邊先生が紹介された「義務教育に関する意識調査報告(ベネッセ実施)」が非常に興味深い内容でしたので以下に記載いたします。

  • 【問い】「学校で育ててほしい能力は何ですか」
  • 【回答】 第1位「善いことと悪いことを区別する能力」(小学校74.1%、中学64.7%)

今回ご教示頂きましたことを糧とし、今後も研鑚を重ね教育実践の向上に努めていきたいと思います。

渡邊 毅(皇學館大学教育学部教授)

昭和35年、愛知県生まれ。皇學館大学文学部国史学科卒業。三重県公立学校教諭を経て現在皇學館大学教育学部教授。専門は道徳教育。文部科学省検定教科書(日本教科書)著作執筆者。主な著書に『伊勢の神宮のおはなし 子どもたちに伝えたい式年遷宮(明成社)』『道徳の教科書 善く生きるための70の話(PHP研究所)』など多数。

【オンライン公開】初の試みとして、今回の研究会をオンライン公開いたしました!定員100名・Zoomにて配信いたしました。



2021年12月10日金曜日

生徒のモチベーション

  先月の朝礼で、人が何か行動を起こす時の動機には恐怖・利益・名誉・好奇心の四つがある、という話をしましたが、「名誉」の例として面白い新聞コラムがありましたのでご紹介します。

 『遊んでばかりのガキ大将でろくに勉強もしてなかった小学6年の時、成績優秀な親友に誘われて塾の夏期講習に初めて参加した。私立中学を志す優等生達の中、お門違いで当然ながら落ちこぼれた。授業中に先生から当てられ答えたら大間違いしたのを数人に笑われた。休憩時間、ばかにしたヤツらの胸ぐらをつかんで威圧したが何だか気が晴れなかった。暴力でしか自己主張できなかった自分が恥ずかしかったから。

 とにかく悔しくて、以後は友達との遊びもそこそこに手当たり次第に参考書を読みあさり問題集を解き続けた。そのせいもあってか、夏休み明けからは成績はどの教科も急上昇。ちょうど引っ越しのタイミングも重なり、転校先ではガキ大将のレッテルははがされ、特技はけんかから勉強とスポーツに変わった。努力が成績と評価につながるという達成感で、嫌いだった勉強はいつしか楽しくなった。

  子どもたちには、何でもいいから勉学の楽しさに目覚めるきっかけをつかんでほしい。』

 何がきっかけになるか分からないものですね。私事ですが、一時期まで音楽を志していたきっかけは、小学5年生でのハーモニカのテストでたまたま上手く吹け、通知表に “音楽5” をもらったことでした。

 朝礼でも話したように、最初のきっかけは何でもよいので、徐々に名誉・好奇心のレベルにもっていくことが大切です。コラムの筆者も最後は「勉強が楽しくなった」つまり好奇心の段階まで高まっています。


 先生方は、生徒との触れ合いの中での何気ない先生の一言が、生徒の動機付けのきっかけになったり、大きな影響を与える場合があることを忘れてはいけません。生徒と共に夢を育むような先生であってほしいと思います。


2021年12月4日土曜日

2学期末 成績懇談会

  12月4日より2学期末成績懇談会を実施いたします。感染予防の観点から、また保護者様の便宜も考慮し、今回の懇談も「リモート懇談」と「対面懇談」のどちらかをお選び頂くことといたしました。

 先月には校外学習を実施するなど、少しずつ学校行事も元の姿に戻りつつありますが、授業参観、体育大会、浪速祭など保護者様にもご参加頂き、共に創り上げていく学校行事はまだまだ従来の形では実施できておりません。そういう意味で、短い時間ではありますが、生徒たちの学校での様子を直接担任がお伝えさせて頂く懇談会は、学校にとりましても貴重な機会と捉えております。


 成績だけでなく、コース選択、進路選択、友人関係、クラブ活動、授業態度、また学校に対するご要望などご遠慮なく何でもご相談ください。担任の先生方は、どんなご相談ご質問に対しても丁寧で誠実な説明を心がけてください。生徒の指導は保護者様からの信頼を得てこそですからね。

 保護者の皆様におかれましては、師走のお忙しい中をご協力頂き、本当にありがとうございます。