2022年11月10日木曜日

2学期 人権ホームルーム

  本日、2学期の人権ホームルームを全学年合同で体育館にて実施しました。ここ最近は、障害者スポーツやLGBT等をテーマに、講師をお招きして実施しておりましたが、本日は「いじめ防止」をテーマに、①いじめに対する理解を深め、いじめを生まない集団作り。②未然防止のための行動力を育む。③いじめに対する人権的、法的理解を深める。これらを目的とし、教員自らによる啓発HRとしました。


 途中、いじめに関する動画視聴、生徒たちの意見交換などを交えた後、教室に戻り、今年度2回目の「いじめアンケート」を実施し、最後に「これからの誓い」というタイトルにて各自の思いを言葉にしてもらいました。


【2学期人権HR 校長講話】

 この3年間、新型コロナウイルスによって、社会は大きく変わりました。学校もICT化が進み、オンライン授業も普通に実施されるようになりました。朝礼や三者懇談などもリモートで行われ、連絡事項もネット配信されるようになりました。

 しかしながら、どんなに世の中が変化し、AIが人間に取って代わる場面が多くなり、人と人との対面の機会が減ったとしても、大切にしなければならないのが「人権」です。私たちが生まれながらに持っている権利で、一人ひとりが幸せで、明るく楽しい生活を送る権利です。

 そしてこの大切な人権を脅かすのが「人種差別」「男女差別」など様々な差別ともう一つが「いじめ」です。

 友だちだからといって、相手の人権を知らず知らずのうちに傷つけていることはないでしょうか。何気ない言葉が相手を攻撃している、ということはないでしょうか。

 ここで、昭和の有名な詩人、金子みすゞさんの「こだまでしょうか」という詩を皆さんに紹介します。CMでも流れていた時期がありますので覚えている人もいるかと思います。 

            こだまでしょうか

 「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。

 「馬鹿」っていうと「馬鹿」っていう。

 「もう遊ばない」っていうと「遊ばない」っていう。

  そして、あとで、さみしくなって 

 「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。

  こだまでしょうか、

  いいえ、誰でも。

 投げかけた言葉がそのまま返ってくるのは「こだま」ですが、「こだま」と同じように言葉が返ってくるということは、人と人との間でも、そして誰にでも起こると金子みすゞさんは言っているのだと思います。

 乱暴に接すれば乱暴に返ってくる。穏やかに接すれば穏やかに返してもらえるはずです。心無い一言で人は傷つき、優しい一言で人は元気づくのです。

 私たちは性格も容姿も能力もみんな違います。ただ、それは違いであって優劣ではありません。お互いの違いを認め合い、言葉が優しくこだまする学校にいじめは起こらないハズです。今日は何名かの先生方が、いじめに関する重要なお話をしてくださいます。自分のこととして考えるようにしましょう。