中学校では今年度より新しい学習指導要領が導入されています。その中心となるのが「主体的、対話的で深い学び」であり、またその視点に立つ学習方法が「アクティブラーニング」と呼ばれるアプローチです。生徒たちの好奇心を伸ばし、グループディスカッションやディベートなどを通して様々な人と関わることで、自らの考えを深め、問題解決能力を育む。そういう学びの方法です。
教員が一方的に話す、いわゆる講義ではなく、生徒たちが能動的に参加すること、しかも複数人で協同して学習することを重視しています。
ラーニングピラミッド |
アメリカ国立訓練研究所の調査によると「学習方法」と「学習内容がどの程度定着しているか」には明確な相関関係が見られ、それを図で表したものが、ラーニングピラミッドと呼ばれています。
同研究所によると、学習定着率は「講義」では5%しかないのに対し、「グループディスカッション・ディベート」が50%、「自ら体験する」が75%、さらに最も定着率が高いのが、「他の生徒に教える」の90%となっています。
皆さんも思い出してください。中高生時代、発問もほとんどなく、先生がひとりで話し続けられる一方通行の授業は退屈ではなかったですか。
グループディスカッション |
グループ発表 |
コロナ対策として今や日常となった「オンライン授業」。一言でオンラインといっても、双方向型・オンデマンド型など、教科や学習単元に応じて最も効果的な方法を模索していますが、やはり重要なのはアクティブラーニングがなされているかどうか。
感染が不安で登校をためらいオンライン授業に参加している生徒たちも、実際の教室にいるかのようにつながりを感じられる環境を作っていかなければと思っています。