教員対象の「いじめ防止対策校内研修会」を開催しました。今回も生徒生活指導部長Y先生を講師とし中身の濃い研修会になりました。中学校は所属教員30名で、高校に比べれば所帯は小さいですが、学年の枠を超え、いじめ問題に対する認識を共有するため、このような研修会は重要です。
いじめの認知件数は減っている。 |
内容は「いじめの現状」と「ケーススタディ」の二点。「いじめの現状」では、コロナ禍による長期の休校等により、いじめの認知件数は減っているが、逆にSNSいじめは増加傾向にあるという報告がありました。「ケーススタディ」では、具体的な事例をグループで対応を討議し発表するという形式でしたが、幅広い視点から多くの意見が出されました。
高校の先生方も参加されていました。 |
ケーススタディ |
まとめとしてY先生より『ちょっとしたもめ事を雑に終わらせてしまったり、確認をせず大丈夫だろうと決めつけていないか』『初期対応を丁寧にし、情報を共有しないと大きな問題に発展することがある』『良くない展開につながらないだろうか、という視点をもつことが大切』重要なポイントとして、以下の四点が示されました。
- いつでもアンテナを張っておく。
- 何かあれば「報告・連絡・相談」を。
- 慌てず複数人で対応する。
- 先入観なく、いじめられた生徒の立場に立つ。
グループ討議 |
いじめ防止対策推進法では、教員が問題を一人で抱え込むことのないよう、学校が組織的に対応することを求めています。そのためにも、全教員がいじめに対する共通認識を持ち、全教員で全校生徒を見守るという姿勢が不可欠です。そのことが、早期発見・早期対応につながります。
しかしながら、いじめ問題で最も重要なのは「未然防止」です。「いじめが起きにくい学校作り」が大切ですが、そのためにはまず「いじめが起きにくいクラス作り」です。道徳教育、人権教育をベースとし、生徒たちへの暖かい声掛けを通じて生徒たちに自尊感情を与え、いじめとは縁遠い、穏やかなクラス作りを目指していきたいと思います。