2021年10月25日月曜日

オーケストラがやって来た!

  空気を揺らすような迫力の弦楽器、豊かに倍音が響き渡る個性豊かな管楽器、一打で音楽の表情を一変させる影の主役パーカッション。先週金曜日、日本を代表するオーケストラ・日本センチュリー交響楽団の皆さんにご来校頂き、文化庁主催事業「子どものための文化芸術鑑賞会」を開催しました。

  本校では毎年「芸術芸能鑑賞会」として、和太鼓、文楽、浪曲など様々な分野の芸術芸能に触れる機会を持ってきましたが、オーケストラは初めての体験です。また、昨年来のコロナ禍のため、音楽家の皆様におかれましては、ジャンルを問わず大変辛い思いをされていることと思います。それだけに、この度の鑑賞会が実現できましたこと、本当に嬉しく感じています。

 さて、日本センチュリー交響楽団といえば、前身は大阪センチュリー交響楽団、さらにその前身は大阪府音楽団かと思います。私事ですが、中学生の頃、自宅に大阪府音楽団のレコードがあり、ショスタコーヴィッチやロバートジェイガーの作品を、盤がすり減るくらい聴いていたことを思い出します。また、日本センチュリー交響楽団の皆様には、吹奏楽コンクールの審査員としても何度もお世話になりました。厳しいご指摘も頂きましたが、お褒めの言葉も添えて頂き、生徒たちにとって大きな励みとなりました。


 プログラムはクラシックが中心でしたが「カルメン」「水上の音楽」「天国と地獄」など、日頃クラシックをあまり聴かないであろう中学生たちにとっても馴染みのある曲を選曲されていました。徳山美奈子さんの「大阪素描」は初めて聴く曲でしたが、日本の祭り囃子をモチーフとした現代曲で、貴志康一の「日本スケッチ」、大栗裕の「大阪俗謡による幻想曲」を彷彿させる異色な曲で、生徒たちにとっても刺激的な曲だったと思います。 

 後半には、指揮者体験コーナーもあり、2名の生徒が「自分のタクトの動きでオーケストラを操る」という、得も言われぬ体験をさせて頂きました。


 最後は生徒会長より「本物の演奏を聴かせて頂き、これからも頑張っていこうという前向きな気持ちが沸いてきました。ありがとうございました」というお礼の言葉。そして花束贈呈、さらにアンコール曲は何と管弦楽版にアレンジされた本校の「校歌」を演奏して頂きました。いつも聴いている校歌とは全く違うシンフォニックな響きに生徒たちも聴き入っていました。

 60名もの大編成のオーケストラを間近で鑑賞させていただくなど、めったなことではできない貴重な体験です。お世話頂いた生徒会・自治会ご担当の先生方に改めてお礼申し上げます。